2012/12/26

Brothers New Vision in 1878 - Cadbury#8



'No man ought to be condemned to live in a place where a rose cannot grow.’
「何人たりともバラが花を咲かせないような場所で生き続けるべきではない」
  -ジョージ・キャドバリー


Bridge Streetの工場が手狭になってきて、ジョージ・キャドバリーは会社の今後の展開の新基軸を見出します。"暗く汚く、人が近寄りたがらない工場地帯"というイメージの払拭。兄リチャードもすぐにその考えに共鳴、二人は物件探しに奔走します。

1878年に見つかった新天地は、バーミンガム市街から4マイル南下した場所。
澄んだ渓流とコテージがポツンと立つ草原が広がる14.5エーカーの敷地。コテージこそすでにありませんが、梨の木がキャドバリーBournville 工場の玄関脇で当時の面影をしのばせます。

小川の名前にフランス語で町を意味する'ville'をつけて、'Bournville'と呼ばれるキャドバリーの町が誕生します。

Bournvilleでは、従業員にはゴミゴミしたスラムより格段に快適な居住地をあてがわれました。運河があり、線路や道も整備され、上下水設備も充実した、まさに新天地。まだまだ拡大しても十分な余地のある広大な敷地のチョコレート工場の町です。

ジョージの夢は緑にあふれた工場を作ること。工場労働者が市街地の悪環境で健康を脅かされずに労働できる環境を作ること。この場所にはそれがかなえられそうな条件が揃っていました。
その後もキャドバリー兄弟は、企業年金制度を設置、貯金口座や教育施設をすべての従業員に提供するなど、様々なアイデアの実現していきます。(続く)


The Cadbury Story
(第1話 Birmingham in 1824
(第2話 Crooked Lane in 1831
(第3話 The Range Expands by 1842
(第4話 Moved To Bridge Street in 1847
(第5話 John's Sons Take Charge in 1861
(第6話 Innovative Technique Introduced in 1866
(第7話 Cadbury's First Easter Egg Made in 1875