2012/08/05

Barbour(バブアー) ネイビーコーティッドボタン ビデイル




以前、バブアーの定番モデル、ビデイルの中で希少な4フラップを掲載させていただきましたが、今回は、ビデイル登場最初期の一着をご紹介します。

1980年に発表されたビデイルというモデルでは1ワラントのものはほとんど見かけません。それはすなわち、バブアーにとっての2つ目のロイヤル・ワラントを’82年にエリザベス女王陛下より授与されるまでの一年強の短期間のみ作られた、ということを意味しています。



1ワラントのビデイルのなかでも、このビデイルには他に見られない貴重な特徴があるのでここにご紹介しましょう。

先ず、ボタンです。

通常使われている「Barbour」と刻印された黒っぽいボタンは、腐食防止のため酸化加工された銅製(oxidized copper)のものです。ところが、これに使われているのは全てネイビー色のPVCコーティングされた真鍮製(polyvinyl chloride coated brass)のボタンです。オリーブやブラックのコーティッドボタンは以前のモデルで使われてきたのでわずかながらも見かけることはありました。しかし、ネイビーのものはこのビデイルしかありません。ビデイルモデルの発売は、ジャケットのオリーブとブラックの二色展開に色のヴァリエーションを増やすきっかけとなりましたが、同時にボタンの企画統一が迫られ、刻印ボタン誕生に至ることとなりました。サイドベントの部分には、2ワラント以前のモデルにも見られる小さいサイズのボタンがネイビーにコーティッドされています。



次に、襟のチンフラップのブラスです。スナップには「NEWEY ENGLAND」の刻印があります。以降のものには刻印されていないため、これもポイントです。




ファスナーも「Barbour」の銘無しリング・プル。この直後から展開されたバー・プル・タイプではありません。ファスナーのキャッチにダメージはありますが、あえて交換しておりません。(BRITISH EQUIPMENT TRADING では、NewcastleのBarbour本社での修理を承っております。)



ステッチに濃い赤い糸が使われているのも特筆すべきポイントでしょう。裏地のチェック生地はこれ以降のものとの微妙な違いが画像でお分かりになるでしょうか?さらには、ネイビーコーティッドボタンの同時期のフードが付属しております。

昨今なかなかお目にかかれない1ワラント、最初期のビデイルに同時期のフードという“垂涎もの”の組み合わせ。しかもサイズは人気の34。何度も洗浄をかけ汚れを完全に除去した後、フードも含め全体を丁寧にrewaxしていますが、リペアなしの完全オリジナルコンディションです。

Barbour(バブアー) ネイビーコーティッドボタン ビデイル
サイズ: 34
カラー: ネイビー
価格: ¥58,800-(税込)
フード付属